認知機能リハビリテーションのすすめ

よくわかる!すぐにつかえる!精神科医の認知機能解説です!! ※ドメイン変更に伴いエラーが出ている所があります。少しずつ直します。

認知機能

さあ!みんなで認知機能リハビリテーションを始めよう!!

投稿日:2019年7月16日 更新日:

今回のテーマは、このブログのテーマである「認知機能リハビリのすすめ」です。

 

認知機能のリハビリって実際どんなものなの?という疑問や認知機能のリハビリ活動の内容とその効果についてお話します。

 

 

目次

 

 

なぜ認知機能をリハビリ?

認知機能って「やっぱりよくわからない」「難しい」という声をよく聞きます。

まだまだ「認知機能」という言葉が独り歩きしている感は否めないです。

なぜ、認知機能リハビリテーションが注目されてきたのでしょうか?

 

 

注目されてきた理由

高齢者が増えてきた。

認知症予防のため認知機能の低下への取り組みが活発になってきた。

 

精神の病気になると、就労や社会生活、日常生活が前よりうまくいかない。

※その原因が認知機能低下と結びついていることが明らかになった。

 

認知機能の低下に薬がきかない

 

リハビリできたえれば、回復することがわかった。

 

たとえ病気になっても、もとの生活にもどりたい、やりたかったことにチャレンジしたいといった気持ちをもつことは大切です。

 

精神科領域で、その希望をかなえるキーワードが「認知機能」です。

 

「認知機能の低下」をあきらめるのではなく、積極的に回復させようというのが「認知機能リハビリ」です。

 

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どんな認知機能リハビリがいいの?

幻聴はなくなったのですが、仕事の相手の顔とか作業する内容を覚えることができなくって困っています

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患者さん

 

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それは認知機能の低下が原因です。 病気になったあとに認知機能の低下が残ることがあります。

 

※参考 統合失調症ナビ-日常生活に困難をもたらすことがある認知機能障害

 

現在では、病院でも出来るリハビリプログラムがあります。

認知機能の低下には薬が効かない為、改善するにはリハビリしかありません

 

現在、日本でできる主なリハビリプログラムをご紹介します。

困っているところにターゲットをあてて認知機能のリハビリを選択してください。

 

認知機能の低下を予防する回復させる取り組みは身近になってきています。

リハビリは、筋肉トレーニングと同じように続けていくことで効果が出ます。

 

勿論トレーニング後も効果は持続します。

ですが生活の中で意識して認知機能を使う、トレーニングを自主練するなどの取り組みがあると、認知機能をさらに維持していくことができます。

 

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実際の認知機能のリハビリはこんな感じで行われています

リハビリについて、もう少し詳しくお伝えします。

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病院で実際に行われているリハビリはこんな感じです。

 

① 神経認知機能リハビリ 

 

 

・NEAR(ニア―・認知矯正療法)

対象患者さん 統合失調症、気分障害、発達障害、アルコール依存症です。

 

認知機能の低下の具合を心理検査で確認したのち、週2回、パソコンソフトのゲーム課題を行います。

 

ゲームソフトは、なんでもいいわけではなく、認知矯正療法として推奨されているものを使用します。

認知機能の低下がどのように生活に影響しているか、自分の実現したい夢や希望のためにどんなことが必要か、などをグループで勉強します。

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3か月から6か月続けると認知機能が回復してきます。

 

 

・VCAT-J(ブイキャットジェー)

対象患者さん 主に統合失調症です。

 

このプログラムは就労に向けて頑張りたい人のためのものです。

特別に開発されたゲームプログラムを使用して認知機能の向上をはかります。

ゲーム戦略を考える、生活の中でどのように認知機能が使われているかなどをグループで勉強します。

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24回のセッションにとりくむことで、就労に必要な認知機能がきたえられます。

 

② 社会認知機能リハビリ 

 

 

・SCIT(スキット)

対象患者さん 統合失調症です。

対人関係に必要な相手の気持ちや行動の意図がわかるようになるためのプログラムです。

スライドやビデオなどを使って対人関係のコツを学びます。

 

自分の気持ちがどのような行動に結びついているか、相手は自分の行動をみてどのように感じるかなどグループワークします。

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相手の表情の読み取りエラーがなくなるようにすることから始めます。

 

・MCT-J(メタ認知トレーニング)

対象患者さん 統合失調症、気分障害です。 対人関係上トラブルになりやすい自分の思い込みや早とちりに気づくトレーニングをします。

 

スライドを使って、ゲームやクイズをしながら、自分の考えが間違いやすいことを学びます。グループの中の他の人の意見を聞くことで、自分の考え方との違いにも気づいていきます。

 

1クール8セッションで構成されています。

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自分の考え方を振り返りトラブルを事前に避けることができるようになります。

 

 

・認知機能リハビリQ&A 

 

 

 「どこで行われているのですか?」

 

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認知機能リハビリを行っている施設は、大学病院、精神科病院、就労支援施設、デイケアなどです。

 

 

 「だれでもリハビリを受けられるのですか?」

 

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神経変性疾患や外傷疾患以外は、どの疾患でも効果があります。

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homareko

リハビリに取り組む時期などは主治医と相談してください。

 

 

 

 「途中でやめてもいいのですか?」

 

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homareko

途中で疲れてしまったとき、病状が悪くなってしまったときは、スタッフや主治医と相談して途中でやめても構いません。

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また始めようと思った時に再チャレンジすればいいと思います

 

 

 「どのくらいお金がかかるのですか?」

 

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homareko

各施設様々です。現在は診療報酬化されていないため、精神療法や作業療法、デイケアなどのプログラム内で行われている施設が多いです。

 

 

 

 

簡単に今まで患者さんから受けた質問を載せてみました。

認知機能のリハビリを日本全国で見ても、まだまだ限られている現状です。

 

残念ながら、まだ自分の病院に導入されていなかったとしても今後は認知機能リハビリを導入する所が増えてきます。

興味を持たれた方は各施設に確認してみてください。

 

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リハビリを体験してこんなことがよくなりました

入院している患者さんも精神疾患をもちながら地域で生活している患者さんも、自立にむけて頑張っています。

うまくいかないところがリハビリでよくなったという喜びの声をご紹介します。

 

このように、リハビリは、認知機能にとどまらず、患者さんの日常生活や社会生活の改善に効果があります。

 

また、リハビリにかかわったスタッフからは、認知機能の視点をもつことが看護や作業療法に良い効果があったという声がきかれました。

精神科医が説明する認知機能講座【精神科病院スタッフ向け】

 

 

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今日のポイント

・病気が治っても認知機能の低下で苦労する

 

・認知機能の低下には薬がきかない。リハビリが唯一の改善方法!

 

・よく失敗する、よく怒られるなどの傾向がある方は、神経認知機能のリハビリがおすすめ

 

・対人関係ストレスが多い傾向がある方は、社会認知機能のリハビリがおすすめ ・リハビリについて主治医に相談を!

 

・認知機能リハビリは日常生活や社会生活の改善に効果的

今回は、ここ最近行われている認知機能リハビリの代表的なプログラムを紹介してみました。

 

まだまだ現場に浸透しきっていない現状ですが、今後はこういった取り組みをする病院が増えていくと思います。

 

この取り組みを行う事で、元気になってくれる人が増えると思っていますので、少しでも認知機能リハビリが身近に考えてもらえたらうれしいです(^▽^)

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